Greetings
ご挨拶
徳川家康×浄瑠璃姫物語
浄瑠璃の始まりは、室町時代とされており、琵琶法師の弾き語りが、三味線の弾き語りに替わることで生まれました。江戸時代には、人形遣いによる人形浄瑠璃(文楽)にまで発展しましたが、2009年には、浄瑠璃はユネスコの無形文化遺産に登録され、世界的にも知られるようになりました。岡崎は、その浄瑠璃の発祥とも関係した「浄瑠璃姫物語」の場所であり、現在も、岡崎市内外のお寺等に浄瑠璃姫物語のゆかりのものが多数残されており、この古跡は現在も紹介されています。
徳川家康公は、征夷大将軍に命じられた際に能による祝いの催しをしましたが、長年、能楽や謡い、お茶などの文化芸能を愛しており、自らにゆかりのある寺社に対しても手厚い保護をしており、それは、後々の徳川時代にまで継承され、今日まで残された文化遺産は多数あります。
本企画では、信長公・秀吉公・家康公の三代将軍に仕えた「小野お通」に焦点をあわせます。彼女は、詩歌・管弦・書画とあらゆる才能に恵まれた才媛であり、源義経と浄瑠璃姫の悲恋物語である「浄瑠璃姫物語」の創作改訂にも関わったとされております。この物語が3将軍の三代にわたり密やかに愛され、さらに、この浄瑠璃姫物語が三河岡崎とゆかりのあることで、家康公からは、そこに関連するお寺が手厚い保護を施され後々まで継承されていく様を現代の弾き語りの名演奏による「浄瑠璃姫物語」の復刻再演とともにお楽しみいただけます。
現代の語り物語「新説 浄瑠璃姫物語」として発祥の原点に戻り、ひとり弾き語りの浄瑠璃で後世に残していきます。これは、日本の伝統芸能文化の歴史としても重要であり、さらに、岡崎の地に歴史を伴った文化遺産的な題材が存在していることを国内にとどまらず、世界に向けて発信いたします。
愛知の伝統文化を愛好する会
慈性通修
ご挨拶
室町時代にまでさかのぼるといわれる伝説の浄瑠璃の物語が、その発祥は岡崎の地からと言われており、その聖地とも言える岡崎で、この物語が復刻再演されます。
昨年の浄瑠璃姫物語公演では、多くの人たちから支援をいただいて、来場された方々には楽しんでいただきました。
今年の企画を進める際に、鳳来寺の所蔵される資料が発見され、そこには、小野お通が浄瑠璃節を生み出す話や秀吉公の前で浄瑠璃姫物語を舞とともに演じたことが記述されておりました。歌舞伎も浄瑠璃も、日本の女流の人たちで生み出されたことは、とても重要です。そこで、今回の浄瑠璃姫物語公演では、女流の方々を中心に登場願います。日本の伝統芸能の機動力となってきました、伝統芸能の女性の最高峰である上流義太夫の演者様たちを迎え、その共演として、コンテンポラリー女性ダンサーを招いて、「浄瑠璃姫物語」を主題とした舞台化を実現させました。伝統の本物の素晴らしさ、伝統に基づいての現代の表現手法、伝統と今とが共演する非常に楽しめる舞台です。
浄瑠璃の発祥の地、岡崎で本物の伝統芸能を味わってください。
愛知の伝統文化を愛好する会