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見どころ
①現代の舞と浄瑠璃
写真左:加藤おりは 写真右:竹本越孝 鶴澤津賀寿
今年の「新説 浄瑠璃姫物語(続)小野お通/鳳来寺伝」の開催の併設企画として、世界で活躍するコンテンポラリー・ダンサーの加藤おりは氏と振付に山田茂樹氏が組んで、「浄瑠璃姫の舞」と題した演舞が披露されます。浄瑠璃と現代舞踊の二つの芸能が共演いたします。古き伝統の素晴らしさと味わいと現代の新しい感覚で伝統を捉えた新しい表現とが合わさって、新たな芸術の花を咲かせます。
②薪・浄瑠璃
※これはイメージです。実際の舞台は薪不使用。
薪能は、守護神を迎えるための神聖な芸能です。浄瑠璃姫物語は、神仏の信仰心も深く、浄瑠璃姫にまつわる供養塔や寺社も存在しております。日本でも珍しい薪・浄瑠璃という形で物語を神聖に取り扱うことで先祖の霊に報います。今回の「火入れ式」には、徳川家康公からのゆかりのある「伊賀八幡宮」様の特別な協力をいただいて行われます。
さらに、同じく家康公が愛した三河の八丁味噌のカクキュー様とまるや様
も、この火入れ式に参加していただきます。
※今回の火入れ式は儀式的なもので、火は舞台に備わった設備を使用して、薪を実際に使用するものではありません。
③浄瑠璃姫物語絵巻
舞台イメージ
画:浄瑠璃姫物語絵巻 作:岩佐又兵衛 (重要文化財指定)MOA美術館所蔵
「浄瑠璃姫物語絵巻」は、岩佐又兵衛によるもので、江戸時代初期の絵師で、浮世絵の祖とも呼ばれております。浄瑠璃姫物語絵巻は、12巻の段ごとに描かれ、物語の文章も段ごとに記述されています。この絵巻の原画は、静岡県熱海市のMOA美術館が所蔵されており、この絵巻を一目見ようと毎年、多くの人たちが訪れております。
今回の舞台では、浄瑠璃姫物語の原点回帰の語りと三味線演奏の義太夫節合わせて、舞台背景のスクリーンにこの絵巻画像が投影され、「浄瑠璃姫物語の語りと演奏」と「浄瑠璃姫物語絵巻」とが、豪華に共演いたします。(協力 MAO美術館)※写真は昨年の舞台/野澤松也氏
④義太夫節の技の妙
昨年の浄瑠璃姫物語公演では「弾き語りの技」をお楽しみいただけました。浄瑠璃というものが、琵琶から三味線に代わり、節をつけて語られる
という古浄瑠璃のスタイルで演じられました。
近年からは、浄瑠璃=文楽(人形浄瑠璃)を連想される人が殆どです。
語りと演奏とが分離することで、義太夫節としての掛け合いなどの独特の味が生まれてきます。今年は、小野お通さんを主役として、女流義太夫の最高峰の義太夫節の語りと三味線の方々をお招きしております。
⑤背景画で楽しむ
舞台背景画 二条城
舞台背景の画像は、ストーリーに合わせて変化いたします。「浄瑠璃姫物語」が演じられる場合は「絵巻画像(カラー)」が投影されますが、小野お通さんとの対話シーンでは、その場面に合わせた背景がモノトーンの線画(少し漫画調)で投影されます。※写真は昨年の線画/二条城
制作協力 ACA/あいちクリエイターズ・アソシエーション(あいち造形デザイン専門学校)